ゆるふわやまのぼり

やまのきろくとか

2019.11.30【マルチピッチ】海金剛スーパーレイン

11月に入り立山山スキー初めをしたのでそろそろ冬山かなという時期でしたが、

イマイチそちらに気持ちが向かない事もあり

以前から気になっていた伊豆の海金剛はスーパーレインに行ってきました。

 

家の車を使用できないこともありバリバリに路面凍結して何台も事故っているのを横目に峠を超え・・・

朝8時ごろ西伊豆の雲見オートキャンプ場へ到着。

キャンプ場の受付へクライミングに来た旨を伝えて駐車料金を払う。

過去に遭難騒ぎがあったため16時には必ず下山するよう釘を刺される。

 

 

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よく見かけるポイントから入山!

 

アプローチが意外とわかりづらくしかも足場が悪い!

ぬちゃぬちゃの泥の傾斜で滑ってスボンとハーネスを泥だらけにしました。

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途中獣道が多く変に登ってしまうと迷ってしまいます…

ただでさえタイムリミットがあるので迷わず行きたいところ

ひたすらトラバースしていく感じです。

 

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意外と長いです…しばらく歩いていくと先人が整備したであろうトラロープが出てきます。

さらにしばらく行くと…

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一気に視界が開けて海が見えます!

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足場に気を付けつつ懸垂ポイントへ
残置のロープがあるのですが、結構痛んでいて怪しい感じなので

普通に自持ちのロープで懸垂するのが無難だと思います。

ロープ掴んで降りれなくもないのですが、微妙に悪い…

 

 少し回り込んでいき取り付きへ

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取り付きはコーナーで不要な荷物を残置ししっかりとテーピングをして

いざクライムオン !

 

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1P目少し登った時点でみごとな景色! 

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コーナーを登りきり高度感のあるトラバース

 

2P目は歩き

3P目の取り付きが少し分かりづらく少し行き過ぎてしまった。

 

ここからがこのルートのハイライト

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3P目 右に行きすぎてしまったのでⅣ(?)から10aのフィンガークラック

なかなかに面白いピッチで景色も相まって気持ちのいいところでした。

 

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4P目は10aのクラックと5.8のクラック

いい感じにジャミングが効くところがあるのでこちらも快適

 

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5P目は10aのフィンガークラック

フィンガーが気持ちよく効き小さめのカムがいい仕事をしてくれた。

上にハングってるところがあるが、グレードなりです。

 

5P目を登りきると見事な城塞があり右わきにあるクラックを登っていく

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6P目は5.8のオフィズス

絶妙に出だしが悪く思い切りがないと進めない

ここで5番を使ってたかな

 

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7P目は簡単なクラックとフェース

フェースに錆びたハーケンが打ってあるが近くのポケットに小さいカムが効いたので

オールNPで行こうということで無視

登りきるとトップアウト!

 

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遠くに富士山見えて達成感もひとしおです!

 

同ルートで懸垂下降し時間も遅かったのでダッシュでキャンプ場へ戻り

16時ピッタリに下山しました。

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2019.4.27-2019.5.5【山スキー】日本オートルート 前編

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2019年のGWは4月27日から5月5日までの10連休ということもあり
山スキーヤーとしては憧れのルートである日本オートルートにチャレンジしてきました。

4月26日(移動日)
この日は仕事を早めに切り上げ一度自宅に帰り装備を一式背負い新宿バスターミナルへ
バスターミナルはGWに北アルプスに入山する人がちらほら(夏とは大違いの少なさ…)
23時発のバスで扇沢

4月27日(1日目)
4時過ぎ扇沢に到着まだ周りが暗くテントを張るのも面倒なのでシュラフカバーで仮眠をとる。
6時ごろ起きてみると既にチケット売り場には列ができている。観光客も並んでいるようだった。
面倒なのでここでサンダルからスキーブーツに履き替える。

始発の電気バスに乗りまずは黒部ダム
初めての黒部ダムだったが、悪天の為何も見えず先行きが心配になりつつも歩いてケーブルカーへ
黒部平は土産屋などがあり多少華やか、外に出てみると真っ白。。。整理券をもらい順番を待つ
日本オートルート【前編】

ロープウェイは2発目に乗れたようでここまでは順調。しかし外は真っ白で何も見えなかった。
大観峰から立山まではトロリーバス。このトロリーバスがすごいスピードで狭いトンネルをかっ飛んでいくのでビックリした…

無事立山に着き、先に山に入っていた仲間と合流。作戦会議をするため立山室堂山荘へ(この時既に視界10mほどの吹雪)
作戦会議の結果 今日は雷鳥沢で停滞になる。
視界不良の中雷鳥沢へスキーで滑っていく
まだ元気が有り余っていたこともありノリノリでイグルーを作り快適な宿を確保する
(作りが甘く天井から雪が降ってきたけれど…)

暇を持て余していたこともあり雷鳥沢ヒュッテへ風呂に入りに行く(あんな山の中で雪に囲われていても温泉に入れるのはすごい)
自分自身若干の高山病の症状で頭痛があったので良い順応になった。夜に何度か除雪をした。

4月28日(2日目)
朝3時ごろに起床
朝食を取り準備を整えてから5時ごろ雷鳥沢を出発する。
昨日とは打って変わり星も山々も見えるほど晴れ渡っている。
日本オートルート【前編】

まずは一ノ越を目指しハイクアップ
途中雷鳥を見かけた。
一ノ越手前は氷雪になっておりクトーがよく効いた。
日本オートルート【前編】

一ノ越に到着
シールを外し御山谷を滑走開始
昨日降った雪が気持ちよくかなり快適な滑走。
御山谷

滑走中にとても珍しい二重環アークが発生していた。
二重環アーク


ある程度滑走したらそのまま龍王岳をトラバース
鬼岳のコルへ登り返す。
コルからクトーを効かせ少し登って丁度良いポイントでトラバース開始

振り返るとすごい景色である。
振り返ると

獅子岳までは途中からシートラで歩く
ザラ峠に滑り込む際ラインを間違え登山道側に行ってしまい途中からツボ足下降
ザラ峠からはシートラで少し歩き途中からスキーで歩く
五色ヶ原山荘に付き様子を見るが、やはり入れる扉は無く小屋の隣で幕営
五色ヶ原山荘

4月29日(3日目)
この日も気持ちの良い晴れ
4時ごろ起床し6時ごろ出発
これから登る鳶山がよく見える。

トレースに沿って大きくトラバース
鳶岳トラバース

越中沢岳までつながる稜線に出るが雪も少なくアイゼンで歩く

途中に幕営跡を見つける。歩きで入っていると聞く学生さんか?
日本オートルート【前編】

雪が多くなってきたのでスキーに履き替えひたすら歩く
やっとの思いで越中沢岳へ 看板は埋まっている
日本オートルート【前編】

越中沢の下りはアイゼンに履き替え歩き、急な雪壁がありピッケルを出してクライムダウンする。
スゴノ頭まで細い稜線を交えひたすら歩き
日本オートルート【前編】

スゴノ頭をツボ足で下り乗り越しからスキーを履いて登りこの日は小ピーク手前のテラスで幕営
日本オートルート【前編】

4月29日(4日目)
この日は雨の為停滞
昼過ぎから晴れたのでスキーシールやシュラフを乾かす。
明日も天気が良いとは言えないが前進することになる。
日本オートルート【前編】

4月30日(5日目)
この日は天気が怪しいこともあり3時には出発
暗い稜線をヘッドライトを頼りに歩く
時期に細くなりアイゼンに履き替える。

しばらく行くとスゴ乗越小屋 雪で埋まっている
日本オートルート【前編】

スキーを履き直しひたすら歩く
薬師岳まで行く途中雷鳥を見かける
雷鳥

薬師岳山頂 雨が強く既にびしょびしょ
日本オートルート【前編】

薬師岳山荘へさらに歩く夏道をずっと歩いてきたのでかなり疲れる。
薬師岳山荘からはスキーで滑走

薬師平から登り返しやっとの思いで太郎平小屋へ
日本オートルート【前編】

びしょ濡れの為乾燥室で濡れたものを全て干す。

久しぶりのアルファ化米でないご飯が旨い 5杯ほど食べ動けなくなりしばらく横になる。
日本オートルート【前編】
明日は天気が良さそうだが無理をせず黒部五郎小屋を目標にし快適な布団で就寝

そういえばこの日は平成最後の日でテレビを見たらそんな話題で持ちきりでした。

5月1日(6日目)
6時に小屋の朝食を取り天気が回復するまで様子見
9時ころ天気が良くなりはじめ出発
日本オートルート【前編】
雲が晴れたりまた曇ったり

しばらく歩くと太陽も出始めとても良い天気になった。
日本オートルート【前編】

北ノ又岳を通り越し少し滑り降り赤木岳を登り返し中俣乗越まで大トラバース
さらに少し巻き上がり黒部五郎岳の肩まで登る。
日本オートルート【前編】
なかなかの急登

折角なので山頂の大展望
日本オートルート【前編】

山頂からの滑走はエクストリームの領域なので少し歩いて多少傾斜の緩いドロップポイントへ
日本オートルート【前編】
黒部五郎カールの滑走 楽しみにしていたが、かなりカリカリでなかなか難しかった…

下まで滑り降りたらそのままダイトラバースを経て目的の黒部五郎小屋へ
日本オートルート【前編】
とても快適な良い小屋でした。

2020.03.21【山スキー】荒沢岳

3月の3連休、当初は焼山・火打山の予定でしたが、どうにも天気が悪いので

前週に奥只見シルバーラインが開通したということで荒沢岳へ行ってきました。

 

シルバーラインはオープンが6時ということで前日は道の駅ゆのたにで車中泊

朝5時に起床し近くのコンビニで朝食と行動食を買いそろえていざシルバーラインへ

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朝6時のゲートオープン待ち

思いの外並んでます…

銀山平で車を停めて準備をしているとやはり越後駒ヶ岳に行く人ばかりで

荒沢岳方面は我々のPTだけの模様

 

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前嵓橋からいざ入山。

 

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ナイスなブナ林

先週に開通ということでトレースがあったものの途中で消えてました。

 記録を見かけないので不思議な気持ち…

 

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百山だとミミズ沢尾根を辿るルート取りですが、

手に入ったGPSログをもとに蛇子沢尾根を辿ります。天気がよく尾根伝いなので気持ちの良いハイク

 

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蛇子沢尾根からミミズ沢尾根へトラバース雪が割れているため一人ずつ

 

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これから二股に滑り込むが、山のスケール感に圧倒され

本当に滑り込んじゃって大丈夫?まさか雪崩ないよね…?と心配になる二人

 

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降りやすそうなところを探りつつ二股へ滑り込む

 

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二股から右俣沢を詰めていく

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中俣出合
ここはスキーを担ぎアイゼン・アックスで登っていく

あら?百山や記録だと滝が出ていると聞いたが、案外埋まっている?

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と思ったらやっぱり滝が出てきました。

滝の近くは空洞になっているようで踏み抜きが怖いので滝を避けて登りましたが、

なかなかに悪く灌木を掴みながら登りました。

翌週には滝が完全に出てそうで登れるんだろうか…

シルバーラインオープン後すぐでないと狙えないかもしれない…

 

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今回の核心部を抜けると見事な大斜面
ひたすらハイクアップ!

 

山頂の方をみると人影がありこちらに降りてくるようで挨拶をするとスノーシュー単独の方でなかなかのやり手の山屋さんでした。

 

山頂直下の乗り越しはしっかりとクラストしていてスキーではとても登れないので足場が悪い中えっちらおっちらアイゼンに履き替えてなんとか乗り越すと…

 

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山頂目前!天気もいい!
そのままサクサクと山頂へ

 

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ついにやったぜ荒沢岳

見晴らしがよく越後駒ヶ岳がしっかりと見えました。

 

登った後のお楽しみ

肝心の滑走ですが、流石に山頂付近はカチカチの為少し歩いて降りてスキーを履く

上部はまだ硬めだが、少し滑るといい具合に

 

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絶景を見渡しながら登ってきた右俣を滑走

 

登った滝の上で小休止の後ビクビクしながら核心の滝部分へ

と思いきや午後になり雪が緩んだこともありサクサクと降りることが出来て

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途中からスキーで降りました。

 

中俣出合からそそくさと二股へ

やりきったー!あとは帰るだけだー!と思いきや…

ミミズ沢尾根までの登り返しが地獄!

散々日に当たって腐った雪がでろでろとしていてシールが効かなかったり

雪がでろ~っと崩れたり百山に”シール登高の限界”と書かれているのも納得の登りにくさでした。

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振り返ればさっき登った荒沢岳

とてもいい山でした!

帰りは往路と同ルートの蛇子沢尾根を歩きつつ

登りがなくなったところでシールを剥がして滑走

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f:id:shinozake:20200427212728j:plain前嵓橋へ無事帰還!

お疲れ様でした。

行こうと言ってくれたみもり氏に感謝です!

大充実の山行でした。

次は灰ノ又まで繋げたツアー??

うーん…僕はしばらくいいかな…